様々な理由から、現状より性能の良い模型用水性塗料を望む声は今もあちこちで耳にします。モデルマスターのパック入り水性塗料は一部で話題になりましたが、パッケージの問題で供給されなくなってしまったと聞きました。

実務塗装業界でも主に環境への配慮から、高性能な水性塗料は求められており、環境基準の厳しいヨーロッパを中心として研究は進んでいるようです。原料メーカーのレベルでは既に、エマルジョンの粒度を超微粒子化する事によって飛躍的に性能の向上した水性塗料は開発されています。しかし日本ではまだ、それらの原料を使った塗料の商品化はごく一部で始まったばかりのようで、1昨年のペイントショーでも実際に販売される商品としては自動車の下地用塗料がいくつかあった程度で、後は開発途中の塗装サンプルがショーモデルとして展示されているだけでした。